2013年1月29日(火)
反省なき空疎な演説
所信表明 志位委員長が会見
日本共産党の志位和夫委員長は28日、国会内で記者会見し、同日の安倍晋三首相の所信表明演説の感想を問われ、「これだけの経済危機をつくり出し、外交危機をつくり出したことの根本責任は、歴代自民党政権にあります。それに対する自覚も、反省もないから、打開策が何も出てこない。本当に中身のない内容だったと思います」と語りました。
このなかで志位氏は「(安倍首相は)『危機突破』と繰り返し言いましたが、危機をつくり出した原因と責任がどこにあるのか一切述べず、打開策も何一つまともなものが出てきませんでした」と指摘。首相が直面する「最大の危機」は「日本人が自信を失ってしまったことにある」とのべたことについて、「誇りと自信を持てと国民に説教するような内容です。国会議員になって20年ですが、このような空疎な演説を聞いたのは初めてです」と語りました。
そのうえで、通常国会にのぞむ姿勢として、安倍政権が進める破綻済みの経済対策や国民の世論にそむく原発推進、憲法9条改定にふれて、「外交はアメリカまかせ、内政は財界中心というゆがんだ政治の枠組みそのものの転換を迫る論戦を行っていきたい」と表明しました。
また、「村山首相談話」や「河野官房長官談話」の見直しなど、日本の過去の侵略戦争と植民地支配を美化する動きに言及し、「これを政府方針にすれば、日本が世界とアジアで生きていく政治的・道義的立場を失います。この道は絶対に許さないという論戦をやっていきたい」と力説しました。
「本当に野党らしい仕事をしっかりできる政党は日本共産党です。その責任を自覚して、総力をあげて安倍政権に立ち向かい、国民の利益を守って、元気いっぱい奮闘したい」と強調しました。