2013年1月22日(火)
橋下発言は責任転嫁
桜宮高入試中止問題 井上市議指摘
大阪市立桜宮高校で体罰を受けた生徒が自殺した問題で21日、市議会の文教経済委員協議会が開かれ、日本共産党の井上浩議員が質疑を行いました。
井上氏は、現場での冷静な議論が必要だと指摘、「個々の責任で終わらせるのではなく、当該教員や学校をそのように駆り立てた原因はどこにあるか、公教育が異常な競争主義に駆り立てられていたことを反省しなければならない。政治が特定の解決策を教育現場に押し付けるべきではない」と強調しました。
橋下徹市長の一連の答弁や発言は、感情的に現象を取りあげて否定するばかりで、本質的な課題についてはなにも答えていないと批判。入試中止などの発言は「在校生や保護者、現場の教師には再生能力がないと決めつけるも同然。教育の現場は人間の再生力の根っこを育むこと。それを援助するのが政治の役割だ。市長は知事時代から体罰を容認する発言を繰り返しており、今回の発言、態度は責任転嫁に他ならない」と断じました。
「維新の会」は、入試中止はやむを得ないとの発言に終始。他の各会派が入試継続を求めたのに対し、橋下市長は「一線を超えたんだから、体育科をそのままやるわけにはいかない」と突っぱね、「まずは方針を決めるのが僕らの役割。あとは受験生をどうケアしていくかは行政マンに知恵出して考えろと言ったらいい」と無責任な発言を繰り返しました。
市議会を傍聴にきていた卒業生の保護者の女性(54)は「入試中止はおかしい。新入生を迎え入れることと並行し、学校関係者全体で一丸となって立て直していけるはずです」と話していました。