2013年1月21日(月)
市長は逸脱 入試実施を
体罰問題で弁護士有志声明 大阪
大阪市立桜宮高校バスケットボール部の男子生徒が顧問の体罰をうけた翌日に自殺したことをうけ、橋下徹大阪市長が体育系2科の今春の入試を中止するよう市教委に要請している問題で、大阪弁護士会所属の弁護士有志が18日、入学試験の実施を求める声明を出しました。
声明には19日現在、約100人の弁護士が賛同しています。
橋下市長は、市教委が21日の会議で入試実施を決めた場合、市長の権限として入試にかかる予算の執行を停止するとしています。
声明は、地方自治法では議会が議決した予算の執行を首長が自在に停止できる規定はないとし、「法令違反行為として許されない」と批判しています。
問題解決の原動力は「学校の構成員である教職員、生徒、保護者の胸襟(きょうきん)を開いた対話にこそある」とし、今回の問題に何の責任も持たない受験希望者の受験機会を奪うのは「無責のものを罰するに等し」く、「橋下市長は権限を逸脱している」と批判。入試中止は生徒の期待権を打ち砕く重大な権利侵害であり、事件の真相解明とともに入試は予定通り実施し、新入生とともに学校改革を進めることが市教委の責務を全うすることだ―としています。