2013年1月12日(土)
子どもの“学び” 輝け 831万署名
ゆき届いた教育を 全国集会
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保護者や教職員でつくる「ゆきとどいた教育をすすめる会」は11日、東京都千代田区の星陵会館で「ゆきとどいた教育を求める全国署名集約集会」を開きました。各都道府県の代表が署名数を書いたパネルを掲げて登壇。この日までに、831万4639人から署名が寄せられました。
署名は、震災復興の教育予算増、30人以下学級、高校授業料の完全無償化、給付制奨学金創設、障害児学校の設置基準策定などの実現を求めています。集会には、高校生や保護者、教職員約300人が参加。各地のとりくみを交流しました。
高校生5人が発言。東京の高校生は「学費が払えず泣く泣く学校を辞めていくようなことが二度と起きないよう、私学助成の大切さを後輩たちにも伝えたい」と語りました。
高知県教職員組合の代表は、署名のとりくみを通して「経済的理由により奨学金の返還が困難な場合の返還猶予制度という、大きな成果を勝ち取った」と報告。岐阜県の公立小学校PTA会長は、県内の小・中・高・特別支援学校すべてに署名用紙を郵送。「親の願いと密接に結びついており、さらに広がると実感した」と語りました。
全国私立学校教職員組合連合の山口直之書記長が基調報告。安倍政権が、高校無償化制度を「バラマキ」扱いして所得制限をもうけようとしていることや、改憲の動きを強く批判。子どもたちが人間として大切にされる学校づくりの必要性を強調し、「教育条件をよりよくすることを国民に訴え続けよう」と呼びかけました。
集会後、参加者は有楽町マリオン前で宣伝しました。
私学助成充実へ725万署名
高校生ら「無償に」 国会内
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全国私学助成をすすめる会は11日、衆院第1議員会館で、就学支援金制度や私学助成の拡充など予算の増額を求める集会を開きました。全国から私学の高校生、保護者、教職員など約330人が参加。私学助成拡充を求める請願署名が約725万人から寄せられたと報告されました。
2010年度から公立高校授業料の無償化に伴い、私立高校生には就学支援金制度がスタートしました。私学への入学者が増え、経済的な理由による中退者が減りました。それでもまだ40万円以上の学費負担があります。さらに、各都道府県で授業料減免制度に差があるため、地域間格差も生まれています。
全国私教連の山口直之書記長は基調報告で、私学に通わせる保護者は経済的に厳しい人が多いという実態を紹介し、「公立、私立に関係なく、子どもたちに同じように学ぶ権利の保障をと知らせることが大事だ」と強調。今年は支援金制度の見直しの年でもあり、「どこに生まれても同じように支える国のしくみを」と訴えました。
神奈川県の私立高校生は、保護者と力をあわせて約20万人から署名を集めたと報告。昨年9月、国際人権規約の中・高等教育無償化条項について日本政府が留保を撤回したことにふれ、「きちんと無償化を保障させるまで活動したい」と決意を語りました。
各党の国会議員が参加。日本共産党からは宮本岳志衆院議員、田村智子、井上哲士の両参院議員が参加してあいさつ。高橋ちづ子衆院議員がメッセージを寄せました。