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2013年1月5日(土)

第2次安倍内閣の閣僚

右翼改憲派ずらり

日本会議議連13人 新憲法制定議員同盟8人

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 第2次安倍晋三内閣の19人の閣僚のうち、右翼・改憲団体の日本会議国会議員懇談会(日本会議議連)に13人、超党派の改憲議連「新憲法制定議員同盟」に8人が関わっていることが分かりました。6年前の第1次安倍内閣に続き、超タカ派・改憲勢力が、再び政権中枢に躍り出たかたちです。


表

 日本会議議連構成員の閣僚は、第1次安倍内閣直前の小泉純一郎内閣では7人程度でした。2006年9月に発足した第1次安倍内閣では、18人の閣僚のうち12人が日本会議議連構成員となり、「任期中に憲法改定を必ず実現する」と公言した安倍首相と足並みをそろえました。

 新憲法制定議員同盟(会長・中曽根康弘元首相)は、超党派の議員で改憲推進を求める大会を開くなどしています。東日本大震災後には「災害からの復興についても現憲法は重大な欠陥を有している」と、災害まで口実に改憲をすすめることに執念を燃やしています。

 安倍首相はいずれの議連にも加わっており、こうした場で行動をともにしている活動的なメンバーを、今回の組閣でも、重用。二つの議連のいずれにも加わっていない閣僚は3人しかいません。

教育への介入強まる懸念

 右派勢力の動向に詳しい「子どもと教科書全国ネット21」の俵義文事務局長の話 「従軍慰安婦」問題は認めない、日本の過去の侵略戦争の反省もしないという日本会議の歴史観は、欧米なら「極右」といわれて当然のものだ。そうした勢力が閣僚の7割を占め、改憲をすすめようとしていることが安倍内閣の特徴だ。安倍氏らが自民党の歴史わい曲の舞台として使った「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」のメンバーが9人もいることも特筆すべきで、教育への国家介入が強まることは明らかだ。

解説

「改憲連合」の危険な動き

 安倍晋三総理は昨年12月26日の就任記者会見で、6年前の第1次安倍内閣の組閣で側近議員の重用で失敗し混乱を招いた反省を問われ、「(今回は)必ずしも私と完全に意見が一致する人ばかりではなく、幅広く安倍内閣に参加をしていただいた」と答えました。

 しかし、第1次内閣では閣僚18人中12人だった日本会議国会議員懇談会メンバーが、今回は19人中13人へと、かえって増えています。新憲法制定議員同盟からも8人という人事は、9条改憲への布陣にほかなりません。

 自民党が野党だった昨年4月に発表した改憲草案は、天皇元首化、「日章旗・君が代」規定、国防軍設置など、まさに日本会議の主張を丸のみしたに等しいものです。

 日本会議議員懇談会に加わる渡辺喜美氏が率いるみんなの党も、これと軌を一にした改憲案を発表。今回の総選挙では、「日本会議」の代表委員である石原慎太郎氏が「維新」代表となり国政に復帰。憲法96条で定める改正要件緩和を突破口に「改憲連合」というべき動きが始まりかねない勢いです。(竹腰将弘)


 日本会議国会議員懇談会 1970年代から改憲や元号法制化、夫婦別姓反対の運動をすすめていた右翼改憲団体を再編・総結集して97年5月に設立された「日本会議」の国会版。日本の侵略戦争は正しかったという歴史観に立ち、天皇元首化、憲法9条全面改定、国民に「国防の義務」を課すなどの主張をしています。会長の平沼赳夫氏(「日本維新の会」国会議員団代表)は総選挙前の昨年3月、「(国会に)252名を超える同志」とその勢力を誇示しました。

 新憲法制定議員同盟 改憲だけを目的に掲げ自民、公明、民主、みんななど各党の議員を結集している集団。1955年に旗揚げした「自主憲法期成議員同盟」が前身で2007年3月に再発足。09年総選挙で加盟議員が大量落選しましたが、今回の総選挙で多くのメンバーが国政復帰しました。


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