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2012年12月30日(日)

被災地にあたたかい新年を

群馬から支援物資が届く

福島・いわき市の仮設住宅

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(写真)群馬県からの支援物資を受けとる人たち=29日、福島県いわき市

 「はい、どうぞ」「よいお年を」。29日、明るい声とともに福島県いわき市の高久第1、同第2応急仮設住宅で、コメや野菜が次々に被災者に届けられました。

 仮設住宅で2度目の冬を迎えた被災者に暖かい新年を迎えてもらおうと、日本共産党群馬県議団が、党いわき・双葉地区委員会や、いわき市から群馬県に自主避難してきた党員などの力を借りて実施しました。伊藤祐司党群馬県議が自らトラックを運転しました。

 この日届けられたのは、群馬県西毛農民連や前橋民主商工会などから寄せられたコメ900キロとネギ270キロ、ハクサイ50個。コメはあらかじめ2キロごとに袋に小分けして届けました。

 高久第1応急仮設住宅では配布開始時間に約60人が列をつくりました。物資を受けとった、いわき市久之浜から避難している男性(32)は「放射能を避けて避難してきた。部屋が寒いので暖房をつけっぱなしです。帰宅するかどうかは子どものことを考えて決めたい」と語りました。

 高久第2応急仮設住宅では、集会室に集まった広野町からの避難者二十数人が拍手で出迎えました。女性たちが受けとったネギを手に、「ナベにしたいわね」「下仁田ネギって柔らかくておいしいのよね」と笑顔に。「自宅は2度除染しても5マイクロシーベルトもあります。子どもがいるので、とても帰れない」と話しました。

“浜の母ちゃん”のサケ汁好評

宮城・南三陸町の「福興市」

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(写真)サケ汁を振る舞う漁協支部女性部の人たち=29日、宮城県南三陸町志津川

 「おいしいなめた(ナメタガレイ)でよいお年を迎えましょう。はい、いらっしゃい!」―。東日本大震災による津波で大きな被害を受けた宮城県南三陸町志津川で29日、被災した地元業者ら31の店舗が正月の食卓に欠かせない特産の海産物などを売り出す「おすばで福興市」が開かれました。

 「福興市」は同町の商店街が中心となり、復興のシンボルとして取り組んでいるもの。震災直後の2011年4月から毎月開かれています。「おすばで」とは宮城県の方言で「酒のさかな」のことです。

 会場には志津川特産のマダコ、アワビ、イクラ、かまぼこといった鮮魚、水産加工品などが並び、正月の準備で買い物に訪れた多くの人でにぎわいました。

 特に好評だったのは、県漁業協同組合志津川支部女性部の「サケ汁」です。「サケ、ハクサイ、ダイコン、ゴボウ、ニンジン、ネギ、コンニャク、豆腐、それから愛情! それが一番大事ね」。“浜のお母ちゃん”たちが笑顔で盛り付けたサケ汁を、多くの買い物客が白い息をはきながらすすりました。

 ラジオで知って仙台市太白区から友人と来た女性(66)は、「サケの生臭さがなく、薄味でだしがとても出ていておいしい。今日はタコなどを買います」と話していました。


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