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2012年12月28日(金)

シリア内戦 死者4万5000人超に

国外避難民倍増の懸念も

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 【カイロ=小泉大介】内戦状態が続くシリア情勢をめぐり、英国に拠点を置く「シリア人権監視団」は26日、昨年3月に政府軍による住民弾圧が開始されて以降の死者が4万5000人を超えたと発表しました。家を追われ国内外に逃れる避難民も拡大の一途で、人道問題も深刻の度を増しています。

 現地からの報道によると、26日には北部ラッカの農村で政府軍が戦車による砲撃で子ども8人を含む20人を殺害するなど130人以上が死亡しました。「人権監視団」は過去1週間で1000人以上が死亡したとしています。

 24日にはブラヒミ国連・アラブ連盟合同特別代表がアサド大統領と会談し、停戦に向け協議を行いました。しかしその後も、中東の衛星テレビ・アルジャジーラが26日、「政府軍は反政府武装勢力の支配地域で意図的に住民を殺害している」と報じる状況が続いています。

 また国連人道問題調整事務所(OCHA)は26日の報告書で、もし内戦状態が今後も続けば、現在54万人いる国外避難民の数が来年6月には2倍の110万人に増えると警告しました。同事務所によると、過去6週間だけで14万人が新たに国外に避難しました。

 このような状況下、政府軍の憲兵隊を率いるシャラル司令官は26日、インターネットに投稿したビデオでアサド政権からの離反を表明しました。軍からの離脱者はこれまでにも相次いできましたが、同司令官はそのなかで最高位の一人だとみられます。

 シャラル司令官は「私が離反したのは、軍が国防という最大の任務を放棄し、殺人と破壊の集団へと成り下がってしまったからである」と語りました。


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