2012年12月24日(月)
福島に思い 学生手作り
東京・新宿アルタ前 終日ライブ・トークショー
16万人避難 1000人超す関連死
東京・新宿アルタ前で都内の学生らが23日、原発事故の被災者を支援しようとチャリティーフェスティバルを終日開き、ミュージシャンによるライブや、福島の実態を伝えるトークショーをしました。
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都内の学生ら35人が「福島の問題を公共の場で話しにくい雰囲気を変えたい」(都内私立大4年)と、司会や企画、誘導などのスタッフを務めました。
午前11時のスタートで、主催した実行委員会事務局長の男子学生(23)は、「福島ではいまも16万人が県内外に避難し、震災関連死は1000人を超えた。もう一度、福島に心を寄せよう」と呼びかけました。
福島県から駆けつけた日本共産党の佐藤八郎飯舘村議が、「避難で家族が離散して1700世帯が3100世帯に。避難先で生きがいを失った高齢者がうつ病や認知症にかかっている」と報告。福島復興共同センターの樅山悟史さん(29)は「家族がバラバラになることを想像してほしい。事故は終わっていない」と訴えました。
ライブでは、「ジンタらムータ」のクラリネット奏者、大熊ワタルさんが「他人の不幸の上に成り立つ幸せなんて、本当の幸せじゃない。子どもを守ろう」と脱原発を訴え、レゲエ歌手のリクルマイさんが「福島は何ら解決していない。ここから声をあげよう」と話しました。
首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフさんと「素人の乱」代表の松本哉さん、映画監督の鎌仲ひとみさんが対談しました。
訴えを聞いてカンパをよせた福島市出身の都内大学3年生の女性(21)は、「東京ではみんなもう原発事故を忘れていると感じて落ち込んでいた。同世代の学生が手作りでこんなイベントやるなんてすごい」と話していました。