2012年12月24日(月)
TPP参加 自民内に矛盾
断固反対の県連も
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自民党の安倍晋三総裁が「協議の内容を把握したうえで、どう対応するか考えたい」(18日)と交渉参加をにじませる環太平洋連携協定(TPP)。ところが、自民党の各道府県連は、発表している政策で、強い反対を掲げています。
自民党本部の総選挙公約では「『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、TPP交渉参加に反対」と、条件付き「反対」にとどまっていましたが、各道府県連の政策では「断固阻止」(北海道連)、「断固反対」(青森県連)などとして、明確に反対を表明しています。(表)
北海道連の「平成24年自民党道連政策」はTPPについて、「私たちの暮らしを脅かす『TPP』を断固阻止する」との見出し。「食の安全、自給率の低下、医療、金融、保険など、私たちの暮らしを脅かし、この国の形を根本から変えてしまうTPP交渉を断固阻止」と述べています。
東日本大震災の被災地でも岩手県連が「重点政策」で「県内農業に壊滅的な打撃を与える」として反対を表明。福島県連の「県民への約束」でも、「TPPに強く反対します」と述べています。
沖縄県連の政策では、「TPP交渉への参加で県内サトウキビなど深刻な影響を受けます」として反対を主張。大阪府連は「重要政策」で、TPPのISD(投資家対国家の紛争解決)条項にふれ、「国の主権を損ない、国際紛争の火種ともなりかねないものであり到底賛同できません」と指摘しています。
同党には、総選挙でTPP反対を明確にすることを条件にJAに推せんを受けた候補者も多く、安倍新体制のもとで深刻な矛盾となっています。