2012年12月22日(土)
ネットカフェに泊まって就職活動
賃金安くて奨学金返す見込みない
給付制奨学金急いで
全学連が議員要請
全日本学生自治会総連合(藤浦修司委員長)は21日、参院議員会館の各党議員室を訪ね、学費負担軽減や、高等教育予算の増額などを要請しました。大阪府や愛知県など各地から学生28人が参加。高額な奨学金の返済や就職難に苦しむ実態を告発し、「給付制奨学金を早急につくってほしい」「就職活動と勉強を両立できるようにするべきだ」と訴えました。日本共産党は井上哲士参院議員が応対しました。
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日本福祉大学4年の男子学生(22)=名古屋市=は、卒業後、奨学金の返済を約300万円も抱えることに大きな不安を覚えると話し、「自分に子どもができたとき、お金の面で大学に行かせてあげられない状況をつくりたくない」と訴えました。
給付制奨学金の創設を強く訴えた立命館大学4年の男子学生(22)は、後輩が返済への不安で奨学金を借りられず、1日3食すらまともにとれずに学校生活を送っているとのべました。「お金がないと学べない状況を何とかしてほしい」と語りました。
「就職活動で遠距離の会社へ面接に行くのに月数万円も交通費がかかる。インターネットカフェに泊まって就職活動する学生もいる」「就職が決まっても賃金が安くて奨学金を返せる見込みがない」「学費が高くて進級したいと親にいえない」など学生の切実な実態が次々にあげられました。
井上議員は、政府が国民の運動に押されて、高校・大学までの段階的な無償化を定めた国際人権A規約(13条2項b、c)の留保を撤回したことにふれ、「みなさんの実態を聞きながら、給付制奨学金の創設など力をつくしていきたい」と語りました。