2012年12月14日(金)
「原発のない世界」へ日本がイニシアチブを発揮しよう
東京・八王子 志位委員長が訴え
|
総選挙の投票まで3日となった13日、日本共産党の志位和夫委員長は東京・八王子駅前で街頭演説に立ち、「どの党に入れたらいいか、真剣に悩んでいる方が大勢おられるのが今度の選挙です」と強調し、「本物の改革」を進める党への支持を広げに広げてくださいと呼びかけました。この中で、「原発のない世界」へ向けて、国際的なイニシアチブを発揮する国に日本を変えようと訴えました。
志位氏は原発の再稼働ができない以上、「即時ゼロ」こそ、最も現実的で責任があり実現可能な方針だと主張。世界的な視野で考えても、スリーマイル、チェルノブイリ、フクシマという3度の大事故を体験して、「『原発ゼロ』はやがて世界の大勢になるでしょう」と述べ、「日本こそ、『原発ゼロ』の先進国になろうではありませんか」と呼びかけました。
志位氏は、全原発を廃炉にするためには、人類の科学、技術、人力、知力を結集しなければならず、使用済み核燃料=「核のゴミ」の処分も人類の英知を傾けなければならない地球的課題だと指摘。「フクシマを体験した日本が『原発のない世界』へ向けて国際的なイニシアチブを発揮することこそ、いま必要ではないでしょうか」と力をこめると、大きな拍手がわき起こりました。
志位氏はまた、北朝鮮「ロケット」問題と尖閣問題にふれ、「こういう問題を解決するさいに、日本に一番欠けているのは外交力です」と強調しました。
北朝鮮の問題では、アメリカも韓国もロシアも中国も独自の外交ルートを持って北朝鮮と交渉しているのに、日本だけが交渉のルートを持たず、まともな話し合いさえしていません。
尖閣問題でも、日本政府は中国政府に外交交渉を通じて領有の正当性を説いたことが一度もありません。
志位氏は「日本に欠けているのは軍事力などではありません。『外交無力』こそ一番の問題です。それなのに、そういう状況をつくってきた人たちが、事が起こったら『憲法改定だ』『軍事力の強化だ』という。これは言語道断のやり方ではないでしょうか」と批判。「いま日本に求められているのは、憲法9条を生かした自主自立の平和外交です。『戦争のない世界』『核兵器のない世界』にしていく、そういう平和のイニシアチブを発揮することこそ、日本に求められているのではないでしょうか」と呼びかけると、「その通り」の声が飛びました。
その上で志位氏は「日本共産党は野党ですが、そういう立場で野党外交をやってきました。私たちの野党外交が日本政府の外交になる、その日が早く来るよう、お力添えをお願いします」と訴え、大きな拍手に包まれました。