2012年12月12日(水)
公明 「平和の党」語る資格なし
改憲タカ派の維新・自民と選挙協力
公明党の山口那津男代表が「(憲法)9条改正にくみしない」などと語ったことが報道されています。しかし、超タカ派・改憲政党と化した自民党や「維新の会」と選挙協力をしているのはどの党なのか。「公明党に『平和の党』などと名乗る資格はありません」(日本共産党の志位和夫委員長)。
自民党は憲法9条を改悪して自衛隊を国防軍に変え、日本を海外で戦争ができる国にしようとしています。同党の改憲草案には基本的人権の理念をうたった97条の全文削除まで含まれています。
それにもかかわらず、公明党は、小選挙区で230人にも及ぶ自民党候補を推薦。一方で、公明党が候補者を擁立した九つの小選挙区では自民党からの推薦を受けています。
公明党は、橋下徹大阪市長の悪政への協力の見返りに、関西6選挙区で「維新の会」の推薦を受けています。
その「維新」は、都知事という公職にありながら「命がけで憲法を破る」(2004年12月8日)と語ってきた石原慎太郎氏が代表を務めています。
志位氏は9日、大阪市難波での街頭演説で、「自民党すら言えない危険な(『維新』の)主張」の例として二つの点を指摘しました。
一つは、「維新」が核兵器保有への野望を公然と口にしていることです。
石原氏は11月20日、特派員協会で「日本は核兵器に関するシミュレーションぐらいやったらいい。これが一つの(核)抑止力になる」などと発言。「世界で核(兵器)を保有していない国の発言力は圧倒的に弱いじゃないか」と核兵器の保有を正当化しました。
代表代行を務める橋下市長も、核兵器廃絶は「無理」などと決め付けてきた人物です。
難波で志位氏が「被爆国・日本の政治家である以上、誰であれ核兵器のない世界のために頑張るのは当たり前のことではありませんか」「核兵器大好き政党には、被爆国の政治にたずさわる資格はない」と訴えると、聴衆から大きな拍手がわき起こりました。
もう一つは、「維新」が究極の弱肉強食社会を目指しているということです。
「維新」の公約には「最低賃金制の廃止」まで含まれていました。批判が殺到して「市場メカニズムを重視した最低賃金制度への改革」へと文言を修正せざるを得ませんでしたが、「市場メカニズム」に任せておいたら賃下げに歯止めがきかず、最賃廃止と変わりありません。
志位氏は演説で「こういう政党におべっかをつかっているのが公明党です」と指摘。「“改憲にくみしない”というのなら、なぜ自民党や維新の会と選挙協力をしているのでしょうか。くみしないというのなら、選挙協力をやめたらいい」と述べ、聴衆から「そうだ」の声と盛んな拍手を受けました。