2012年12月7日(金)
「殺し、殺される国」にしていいのか
「9条守れ」の議席いまこそ
共産党 解釈も明文も改憲反対
世界に誇る憲法9条を壊して、日本を「殺し、殺される国」にしていいのか―総選挙で問われる重大争点です。自民、民主、維新、未来、みんななどの諸党がそろって、海外で武力行使を可能にする「集団的自衛権の行使」をできるようにと主張しているからです。なかでも、自民党は9条そのものを改悪して「国防軍」を創設することまで主張しています。いま、「憲法9条守れ」の声を託せる政党が必要です。
自民党の安倍晋三総裁は、総選挙の公示後、「国防軍」や「集団的自衛権行使」という言葉を封印しています。党内から「反発を招き、説明がいる言葉は使わないでほしい」とブレーキがかかったためです。
しかし、自民党が「集団的自衛権の行使」と「国防軍創設」を政権公約に掲げているのはまぎれもない事実。安倍氏は公示前夜(3日)の講演まで「憲法を変えて国防軍を持つと書いて、集団的自衛権を書く」と公言。「アラビア海からインド洋、南シナ海、太平洋、日本海につながるシーレーン(海上交通路)で、米艦船を助けるのが集団的自衛権だ」と説明していました。
憲法解釈の変更を求め続ける米国の“知日派”との共同シンポジウム(10月)では、民主党の玄葉光一郎外相が「私は集団的自衛権(の行使)について強い問題意識を持っている」と発言。前原誠司国家戦略相は「(9条)2項は変えるべきだ」(11月26日)と主張しています。
こうした改憲の狙いが、米国とともに「戦争する国」づくりにあることは明白です。5月4日の米議会報告書は、「日本の憲法は、より緊密な日米防衛協力への障害となっている。なぜなら、憲法9条の現行の解釈が、日本に『集団的自衛』に関与することを禁じているからだ」と非難。「『集団的自衛』とは、第三国に対する米国との戦闘協力のことである」とあけすけに語っています。
こうした解釈・明文両方の改憲の動きに堂々と立ち向かえる政党は、日本共産党です。戦前、日本の侵略戦争に命がけで反対し、憲法の国民主権や平和主義として実らせました。自民党型政治に60年間対決し、21世紀に入ってからの改憲策動の強まりに対しても、「九条の会」など草の根のたたかいと結んで立ちふさがってきました。その日本共産党の躍進が改憲の野望を打ち砕くもっともたしかな力です。
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