2012年12月6日(木)
日テレ「ニュースエブリィ」
志位委員長が語る
4日の日本テレビ番組「ニュースエブリィ」で日本共産党の志位和夫委員長は、総選挙の争点のうち経済対策、尖閣諸島、原発、TPP(環太平洋連携協定)の4課題について語りました。
経済―消費税増税中止、大企業の内部留保の還元で
経済政策では、安倍晋三自民党総裁が金融緩和や公共事業への投資、野田佳彦首相が成長分野の支援、橋下徹「日本維新の会」代表代行が規制緩和など、従来、「デフレ」脱却に効果がなかった政策をあげました。財界の既得権益に切り込まず、消費税増税にもふれませんでした。志位氏は次のように述べました。
志位 どこの国でも経済を元気にしようと思ったら、内需を活発にすることが基本中の基本です。
その第一は、消費税大増税をやめること。こんな大不況のもとで消費税大増税をかぶせれば日本経済の底が抜けてしまいます。
第二は、大企業のため込み金、内部留保が260兆円にも積み上がり、この不況下でもさらに積み上がっている。これを雇用と中小企業に還元する政策をとることです。
番組の解説者は「(選挙結果によって)消費税増税ストップは可能で選挙の大きな論点だ」と指摘しました。
尖閣―紛争認め、冷静な外交交渉による解決を
尖閣問題では橋下氏が「実効支配の力を強める」、安倍氏は「日米同盟のきずなを復活させる」と主張。志位氏は次のように述べました。
志位 私たちは、日本の尖閣の領有は歴史的にも国際法上もまったく正当だという突っ込んだ見解を出しています。
「領土問題は存在しない」というのは一見、強いようですが、それだけを繰り返す(政府の態度では)日本側の主張ができなくなってしまう。相手に言われても、主張も反論もできない自縄自縛という状況に日本外交は陥っていると思うんです。
(領土にかかわる)紛争問題の存在を双方が認めて、冷静な外交交渉をしていく。それをやれば、中国も交渉に応ぜざるを得なくなります。
原発―「即時ゼロ」こそ現実的、実現可能
原発問題では野田氏は再稼働を容認。橋下氏は「20年から30年先に脱原発依存体制の構築」とあいまいにしました。志位氏は次のように述べました。
志位 私たちは「即時原発ゼロ」です。いま停止中の原発、そのまま再稼働せずに廃炉にする。再稼働できないのだったら止めたまま廃炉にするのが現実的なやり方だ(と思います)。
再生可能エネルギーの潜在的な可能性は原発の発電量の40倍もある。ですから、政治の姿勢を変えて「即時ゼロ」を決断する。これをやってこそ、再生可能エネルギーも普及がすすみます。
TPP―日本の経済主権を丸ごとアメリカに売り渡すもの
TPP問題で橋下氏は「今はまだルールがないのだから、反対なんて言えないはずだ。ルール作りをするために交渉参加は当たり前」と発言。志位氏は次のように述べました。
志位 TPPというのは2国間のFTAやEPAなどと違って、「例外なき関税ゼロ」が大原則になっています。参加するということになると日本農業は壊滅する。「非関税障壁撤廃」、これも大原則です。参加となると医療を壊し、食の安全を脅かします。日本の経済主権を丸ごとアメリカに売り渡すことになります。