2012年12月4日(火)
東電は賠償・慰謝料を
福島地裁 原発事故避難者ら提訴
東京電力福島第1原発事故で避難を余儀なくされている住民40人(18世帯)が3日、東電にたいし、財産の補償や慰謝料の支払いを求め福島地裁いわき支部に提訴しました。
原告らは事故当時、避難区域である福島県双葉町、楢葉町、広野町、南相馬市に居住していた住民で、現在、同県いわき市のほか、県内外で避難生活をしている住民ら。合計約19億5千万円の支払いを求めています。
請求の内容について原告側は、避難や避難先での生活費の実費、休業や失業など、本来仕事をしていれば得られたはずの収入にたいする賠償、当面すむことができなくなった土地・建物への賠償、避難に伴う慰謝料などとしています。
原告団と弁護団は同日、いわき市内で報告会を開きました。
あいさつに立った原告代理人の米倉勉弁護士は、「被害の実相を裁判所に届け、可能な限り早期に救済の判決を勝ち取りたい」と述べました。
原告団代表の早川篤雄さん(73)=住職=は妻と一緒に、楢葉町から、いわき市内の借り上げ住宅に避難しています。「泣き寝入りを強いられている人もたくさんいる。賠償を裁判で勝ち取っていく。ぜひ支援をお願いします」と訴えました。
ほかにも、「誰かが被災者のための突破口を開かないといけないと思い参加した」「完全賠償を実現させるべく頑張っていきたい」などと決意が語られました。