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2012年11月27日(火)

「野合」批判の風強く 「日本維新の会」

橋下氏 “政策語ることは必要ない”

「脱原発」消滅? 企業・団体献金「禁止」は撤回

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「第三極」言うが

 “民主もダメ、自民もダメ”という声の受け皿を狙って「第三極」を名乗る「日本維新の会」に、「野合」批判が強まっています。

 「維新」は「政策、価値観の一致が重要」との言明を投げ捨てて「太陽の党」と「野合」しました。合流の「基本合意」では、これまで「維新八策」などで掲げてきた「脱原発依存」の文字が消滅し、「新しいエネルギー需給体制の構築」とされました。原発については「ルールの確立」としただけでした。不信が広がると、抜け落ちた「脱原発依存」をスローガンだけ復活させると報じられるなど、あまりのいいかげんさです。

 企業・団体献金を「禁止」としてきたのを「経過措置として党として上限を設ける」と、あっさり撤回してしまいました。

 橋下徹「維新」代表代行は「政治に一番必要なのは政策を語ることではない」(19日)と開き直ります。

 「維新」をもちあげ続けるマスメディアのなかからも、「太陽の党と合流して日本維新の会の主張が、がぜんあいまいになった」「主要政策がここまであやふやになっては、維新はもはや維新ではなくなった」(「朝日」25日付社説)との批判が出る状況です。世論調査でも、「維新」の支持率が高い一方、「第三極」の連携には「政策の一致が重要」とする人が78%(「朝日」26日付)、「太陽」との合流を「評価しない」51%(「読売」同前)と批判的です。

有権者置き去り

 「維新の会」を中心とした離合集散は目にあまるものがあります。

 東京都知事を突然辞任した石原慎太郎氏が「太陽の党」を結党(13日)したと思ったら、5日で「維新」に合流(17日)。先行して「太陽」と合流を決めていた減税日本は取り残され、一時は「党名を変えてもいい」とすがっていましたが、一転して民主党離党組の山田正彦元農水相らの「反TPP」党に合流しました。

 「維新」の代表代行についた橋下氏は、8月に合流協議を断ったみんなの党に合流を打診しました。競合区の候補者調整は「じゃんけんで」とまでのべ、焦りをにじませました。みんなの党の渡辺喜美代表は「太陽の党と縁を切るのでなければ合流実現は困難」と表明。党内からも、「合流するなら離党する」という声が出ています。

 また、「維新」は6選挙区で公明党候補への推薦を決定。これまでの候補者調整のレベルを超えて積極的選挙協力に踏み切りました。

 こうした状況が、有権者置き去りの批判を招いています。大阪14区では自民党を離党し「維新」に移籍した谷畑孝氏の後釜に、民主を離党した長尾たかし氏が移行。大阪10区では前回社民党で当選した辻元清美氏が民主党から出馬し、前回自民党から出馬した松浪けんた氏が「維新」から出馬するなど、身勝手な行動に、不信と怒りが強まっています。

 自民党の大阪府連の関係者は「維新の人気はもともとはっきりした根拠のないもの。崩れる理由も『何となく信用できない』ということだから取り返すのは難しい」と冷ややかに語ります。


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