2012年11月25日(日)
米ウォルマート労働者のスト支援
全米で集会・デモ
家族支えられる賃金を
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【ワシントン=山崎伸治】世界最大の米小売業者ウォルマート・ストアーズの全米各地の店舗で19日から労働者が実施しているストライキを支援しようと、感謝祭後のセールが始まる22日夜から23日にかけて、各地の店舗前で集会やデモが行われました。
これは同社の労働者酷使を告発する組織「OURウォルマート」などが呼び掛けたもの。同組織によると46州100都市の1000カ所で実施されました。
首都ワシントン近郊のメリーランド州ランドーバーヒルズにある店舗では23日、ウォルマート労働者のほか、地元の労組・労働者支援組織の人たち約400人が参加して、集会とデモを行いました。
集会では、1985年からウォルマートで働くバーバラ・エリオットさんが「私たちのためだけでなく、これからの世代のために立ち上がろう」と表明。労働者支援組織「ジョブズ・ウィズ・ジャスティス」のグプタ事務局長は「ウォルマートの労働者はよりよい雇用を享受する権利がある」と訴えました。
会社側は当初、行動に参加しないよう労働者に指示。その後、撤回しました。デモ参加者は「ウォルマートは声を上げる労働者を脅迫するな」などと気勢を上げながら、店舗の周りを行進しました。
ワシントンで労組の活動に従事するアンさんは「ウォルマートは労働者に、家族を支えられる賃金と労働時間、医療保険を認めるべきだ」と語っていました。
ウォルマートは労組の結成を認めていませんが、今年10月にOURウォルマートなどが支援して、全米十数カ所で労働者が初めてストライキを決行。今回は11月19日から、いくつかの店舗でストを実施していました。