2012年11月21日(水)
きょうの潮流
♪志を 果たして/いつの日にか 帰らん/山は青き 故郷/水は清き 故郷。ご存じ、「故郷(ふるさと)」の3番の歌詞です(作詞・高野辰之)。すでに98年、歌い継がれてきました▼「あの人たち、『故郷』の3番を平気で歌えるのかしら」。地域の後援会ニュース読者を順に訪問していたら、中年の女性読者が話し始めました。「あの人たち」とは自民党、わけても安倍総裁です▼「『美しい国・日本』とかいいながら、原発に頼ってきた。山も水も放射能ですっかり汚してしまって、なにが『美しい国』なの? 『君が代』は歌っても、『故郷』3番は歌えないはずでしょ」▼原発事故のおそれを警告していた、日本共産党の吉井英勝議員の質問を紹介すると、彼女も応じました。「そう、そう。元大臣がその議員さんに『あなたのいった通りになった』と認めたという記事、インターネットで読みましたよ」▼どうやら、昨年暮れの「毎日」の記事らしい。そこで吉井さんが振り返っています。「震災後、自民党の二階俊博元経済産業相と国会内でばったり会いました。『(あなたが)言った通りになりました。きちんと対策を取るべきでした』と率直に話していました」▼無念にも事故は起きてしまったけれど、吉井さんは、国会の名誉を守ったのではないでしょうか。原発の正体をみきわめ、警告を発する党と議員が、日本の国会にもいた、と。先の彼女がいいました。「次の選挙、私は元大臣の『あなたのいった通りになった』の一言で決まり!」