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2012年11月18日(日)

貧困放置を恥じない岡田副総理

“諦めで成り立つ制度 生活保護増ムリ”

「仕分け」で

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 生活保護制度を対象にした17日の「仕分け」で岡田克也副総理は、憲法の義務を果たす気がない政府の姿勢をさらけ出しました。

 生活保護を利用している人は国民全体の1・6%にすぎません。研究者によればフランスは9・8%、イギリスは19%です。

 岡田氏は、「所得の少ない方から10%の方は生活保護を受けることは可能」と認めつつ、生活保護は「(これらの人が)窓口で諦めていたり、そもそも窓口を訪れないなど、本来受け取るべき人が受け取っていないことで、かろうじて成り立っている」と述べました。

 すべての国民に健康で文化的な最低限度の生活を保障することは憲法に定められた政府の義務です。副総理であるなら、本来受けるべき人が受けず、貧困を放置していることを恥ずべきです。ところが、漏給を肯定し、これ以上の受給者増は「財政上成り立たない」といいはなちました。“食うや食わずの国民が大量にいても、孤立死・餓死が頻発しても仕方がない”というに等しいものです。

 生活保護の基準が適切かを議論するのに、政府は生活保護基準を所得の最も低い10%の世帯と比べる方法をとっています。岡田氏は低い方から10%でなく「5%か2%」と比べることを提起。これに対し厚労省は、低所得の2%の層の水準では年収50万円になり「さすがに最低生活費といえるのか」と述べました。

 3年前の民主党の総選挙政策は「国は憲法で保障されている水準を確保する責任がある」。岡田氏はそのことを覚えているのでしょうか。(鎌塚由美)


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