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2012年11月17日(土)

沖縄 住民大会続々

オスプレイ・基地ノー 市町村半数超す

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写真

(写真)オスプレイも基地もいらない≠ニ住民の総意を示した大宜味村民大会=10月16日

 10万3千人が日米両政府に“島ぐるみ”の怒りを突きつけた9月9日のオスプレイ配備に反対する沖縄県民大会。同大会実行委員会が呼びかけた県内全41自治体での住民大会は、オスプレイ配備強行後も続々と開かれています。15日現在、全市町村の半数を超える22自治体(表)が実施しました。県民大会以前に4大会(3市2町2村)、県民大会後は15大会(2市7町6村)にのぼっています。

 大会は、首長を委員長(または共同代表)に地域の主要団体を網羅した実行委員会が主体となり、全世帯へのビラ配布、防災無線や有線放送で呼びかけるなど、文字通り地域あげての壮大な運動となっています。各大会では「オスプレイの即時撤去」「普天間基地の早期閉鎖・撤去」などを求める決議が採択され、10月16日以降は米兵による集団女性暴行事件への抗議決議が加わりました。

日米政府に怒り

 各大会では、「オスプレイ即時撤去」に加え、「全基地の閉鎖・撤去」を求める声や日米両政府への怒りが相次ぐ一方、「普天間基地の県外移設」の声がほとんど聞かれないのが特徴です。

 中城(なかぐすく)村民大会では、「『抑止力』だとして基地や欠陥機を押し付けた。米兵による性的暴行事件も発生した。これらは安保と地位協定の産物。したがって改定ではなく廃棄だ」と訴える老人クラブ連合会長に、会場は「そうだ」「安保廃棄」の声援と拍手で応えました。

 与那原(よなばる)町では、登壇した県商工会連合会の照屋義実会長(県民大会共同代表)が「県の基地経済依存度は5%。基地がなくなっても何も恐れることはない。一日も早くすべての基地をなくしていこう」と呼びかけました。

 今帰仁(なきじん)村では、「大会を準備するなかで、村内に基地がない幸せを発信したいという思いが広がった」(村関係者)といいます。「日ごろから基地がらみの犯罪が報道されるたびに『基地がなくてよかった』と話し合っていた。それだけにオスプレイが上空を飛んだ時は『ここにも来るんだ』とショックで。全構成団体規模の実行委を2度開いたが、発言はどう成功させるかというものばかりだった」

 大会では与那嶺幸人村長が「米軍基地のない今帰仁村だからこそ、基地があることがおかしい、ないことがすばらしいと訴えることができる」と強調。同村の石野裕子・婦人会長は「オスプレイは日本や沖縄を守るためにつくられたのではない。アメリカの利権とビジネス、政治のための軍用機だ」と喝破しました。

 大宜味(おおぎみ)村でも島袋義久村長が「軍事基地のない大宜味村から『基地のない世界をつくっていこう』と訴えることができる。県民の声を無視するなら、全基地反対の県民総意の運動をつくりあげよう」と力説。同村では「憲法九条守る会」が大会実行委に参加。同会の平良啓子さんが「辺野古や高江に基地をつくらせない。本土と手を組んでオスプレイを撤去させよう」と呼びかけると、会場は大きな拍手で応えました。

若者が堂々発言

 各大会では若者の堂々とした発言が注目を集めました。

 若者の思いに応えるように沖縄市民大会では市老人クラブ連合会の山内盛芳会長が「基地が存在する限り事件は繰り返される。米軍基地を沖縄から追い出す以外にない。子や孫に負の遺産を渡すわけにはいかない」と決意を語りました。県婦人連合会の平良菊会長は「あなたの身内が被害にあっても“日本の防衛のため”といえるのか」と日米両政府関係者に問いかけました。

 全人口の約1割が参加した大宜味村をはじめ、どの会場もシンボルカラーの赤いハチマキやシャツ、ゼッケン姿の参加者で埋め尽くされ、収容し切れなかった大会も少なくありません。がんばろう三唱の音頭を村長や議会議長、PTA連合会長らが行い、今後の取り組みのために運動募金を呼びかける会場も広がっています。浦添市は日本共産党中部地区委員会が早期に市民大会を開くよう要請したのを受け、今月22日の開催を決めました。(青野圭)

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