2012年11月16日(金)
年金削減法 貧困さらに悪化させる
血も涙もない減額だ
田村議員 「格差さらに拡大」
高齢者の生活の支えとなっている年金を3年間で2・5%もカットする年金削減法案が15日午前、衆院本会議で民主、自民、公明、維新の会の賛成多数で可決されました。日本共産党、生活、社民、みんななどは反対しました。
同日午後には参院厚生労働委員会に送られ、わずか2時間余の審議で採決を強行、可決されました。
日本共産党の田村智子議員は同委員会で、「年金制度は高齢者の生活の根幹にかかわる問題。『解散』をめぐる3党の駆け引きにするな」と抗議しました。
田村氏は社会保険料引き上げや増税などで、「生活に充てることのできる年金額は大きく目減りしている」と指摘。さらに年金額2・5%減が加われば、夫婦2人で月25万円程度の年金を受給する世帯では2015年には今よりも7万円を超える減額になると述べ、「血も涙もない減額だ」と批判しました。
田村氏は、年金が物価スライドで減額されれば、児童扶養手当や障害者・被爆者への手当も今後3年間で1・7%削減されることを指摘。「収入の少ない方の収入を減らし、物価スライドが実生活には全く影響のない高額所得者、大株主との格差を広げる。政府の政策が貧困率をさらに悪化させる」と述べ、年金減額をやめるよう求めました。