2012年11月13日(火)
維持改修にこそ力点
穀田氏 耐震工事遅れ指摘
日本共産党の穀田恵二議員は9日の衆院国土交通委員会で、堤防や道路橋など公共施設の耐震・防災対策の深刻な遅れを取り上げ、新規・新設の事業は抑制して老朽化対策など維持改修事業に力を注ぐよう公共事業のあり方を転換すべきだと強調しました。
穀田氏は会計検査院の調査で、地震・津波対策が不十分な堤防が河川で約4割、海岸で約6割にものぼったことを指摘。水門・防潮施設の3分の1にあたる3500カ所で、津波が到達するまでに閉める作業が間にあわないことも分かったとして、「堤防の耐震化改修など緊急に放置できないものをすべて改修すれば、どれだけの事業費が必要か」とただしました。
羽田雄一郎国交相は「現時点で(費用を)把握することは困難」としながら、「施設の耐震化など適切な対策に取り組む」と答えました。
穀田氏は「改修費用の試算もできないのに、『適切な対策』などできるわけがない」と批判。堤防以外にも公共施設の老朽化が進んでおり、その更新費、維持補修費は今後50年で300兆円超とも試算されていることをあげ、「公共事業のあり方を根本的に転換する必要がある」と主張しました。