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2012年11月11日(日)

赤旗全国囲碁・将棋大会が開幕

歴史重ね親子2代出場も

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(写真)112人の選手が競う第49回しんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会=10日、東京都豊島区

 第49回しんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会(赤旗名人戦)は10日、東京・池袋のサンシャイン・アカデミーホールで開幕し、112人の選手が熱戦を演じました。昨年は東日本大震災の影響で中止したため、2年ぶりの開催です。ベスト8には、囲碁は10代が4人、20代が2人進出と、若手の活躍が目立ちました。将棋は、いずれも千葉代表の武田俊平さん(33)と矢橋修さん(45)、大分代表の早咲誠和さん(39)ら強豪が勝ち進みました。

 49回という歴史を重ねてきた本大会には、親子2代での代表が登場しました。囲碁京都代表の今分太郎さん(12)は、父親の喜行さんが第39回と第44回大会の優勝者です。太郎さんは1勝2敗で決勝進出はなりませんでした。「父には『読みを入れて打ちなさい』と言われています。今日は途中で油断してしまい、悔しい」

 女性で唯一地方大会を勝ち上がった、将棋長崎代表の瀬戸川智香さん(15)は、父親の昭さん(49)が前回大会に出場。予選で涙をのんだ智香さんは、「全国の強い方々と比べて私はまだまだ学ぶことが多いと感じました。今日は自分の将棋ができませんでした」と話しました。

 将棋岩手代表の小山怜央さん(19)は釜石市の実家が被災し、仮設住宅で暮らす両親の応援を受けての出場。トーナメント2回戦で惜しくも敗れました。「震災直後は大変でしたが、今は普通の気持ちで将棋ができています。もっと感覚を磨いて、別の全国大会でも頑張りたい」

 開会式では、小木曽陽司実行委員長・赤旗編集局長、囲碁審判長の小島高穂九段、将棋審判長の森内俊之名人があいさつ。森内名人はこの日の対局を振り返り、「終わりそうで終わらない熱のこもった攻防がたくさん見られ、見ごたえがありましたね」と語りました。


指導対局「レベル高い」

16歳、森内名人に挑戦

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(写真)将棋の森内俊之名人(左)との指導対局をする囲碁・将棋大会参加者=10日、東京都豊島区

 10日のしんぶん赤旗囲碁・将棋全国大会では、将棋の森内俊之名人が3人と同時に指導対局する「三面指し」が行われました。惜しくもリーグ戦で敗退した代表の中からくじ引きで選ばれた栃木県の門屋良和さん(44)、福井県の内藤寛樹さん(41)と招待の中澤沙耶さん(16)が、名人に挑戦しました。

 門屋さん、内藤さんは、名人に角落ちのハンディをつけての対局。中澤さんは名人から「平手でもいいよ」と促されて、果敢にもハンディなしの対局となり、母親の希美(のぞみ)さんが見守る中、四間飛車での戦いとなりました。

 「満足して指せた」という門屋さんが盤面の中央を突破して勝利する大金星。惜敗した内藤さんは「慌てないで確実な手を指すべきことを学んだ」と語り、中澤さんも「読めていなかった手を指されて、とても参考になった」と満面の笑みでした。森内名人は「定跡をしっかり勉強しているし、レベルが高い」と挑戦者を大絶賛しました。

熊本の古賀さん 金星に興奮気味

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(写真)囲碁の小島高穂九段(右)と指導対局をする囲碁・将棋大会参加者=10日、東京都豊島区

 しんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会では、囲碁の小島高穂九段が、惜しくも予選敗退した出場者4人と指導碁を打ちました。

 熊本代表の古賀征生さんは3石おいて小島九段に中押し勝ち。「まさか先生の石がとれるとは思わなかった」と大金星に興奮気味。

 岩手代表の市原信賢さんも力碁で上手の大石を危うくしましたが、最後はわずかの差で攻め合い負け。「いつもはプロ棋士を相手に2石で打っているので、3石で負けたのは悔しい」と市原さん。

 小島九段は「皆さん腕力派なのでこちらも難しいです。すきがあればすぐやられてしまう」と出場者の実力を素直にたたえます。

 大会初日について小島九段は「赤旗囲碁・将棋大会は皆さん特徴のある碁で、見ていても楽しい」と話していました。

図:囲碁・将棋決勝トーナメント

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