2012年11月10日(土)
エレベーター
事故多発の責任重大
穀田氏 「安全装置義務化を」
日本共産党の穀田恵二議員は9日、衆院国土交通委員会で、金沢市内のホテルでのエレベーター事故を取り上げ、死亡事故を繰り返したメーカーとホテル、国交省の責任は重大とし、早急にすべてのエレベーターに安全装置設置を義務付けるよう政府に求めました。
穀田氏はシンドラー社のエレベーターは2006年にも同様の事故を起こし、今回の事故機も同型だったことを指摘。6年前の事故で亡くなった市川大輔さんの母親、正子さんが「息子の事故の教訓が生かされず本当に悔しい」と語っていることを紹介し、「危険なエレベーターだと認識できたのに改善もせずに稼働させてきた」と、シンドラー社と所有・管理者のアパホテルの責任を指摘しました。
国交省の井上俊之住宅局長は「機械の異常、保守の両面から調査する」と述べました。
穀田氏は国交省が09年から安全装置の設置を義務付けたにもかかわらず、既存エレベーターは対象外とされたため結局、安全装置がつけられなかったエレベーターが事故を起こしたとして、「早急に全てのエレベーターへの安全装置設置を義務化すべきだ」と求めました。
伴野豊副大臣は「経済的影響がある」と消極的な答弁。穀田氏は「エレベーターは動き、機械としては建築物より自動車に近く、安全確保はより厳密にチェックすべきだ」として、せめて不特定多数が出入りする施設は優先的に安全装置を設置させるよう主張しました。羽田雄一郎国交相は「注意喚起し、設置を促進する」と述べました。