2012年11月9日(金)
高等教育の拡充必要
衆院文科委 宮本氏が主張
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日本共産党の宮本岳志議員は7日の衆院文部科学委員会で、政府が高校・大学までの段階的な無償化を定めた国際人権A規約の適用留保を撤回したことを「画期的だ」と評価しつつ、「それにふさわしい高等教育予算を抜本的に拡充すべきだ」と主張しました。
宮本氏は、国立大学での授業料免除率(2011年度予算)は7・3%で1982年の12・5%すら下回っていること、私立大学では経常費補助金による授業料減免率がわずか1・5%しかないことを指摘。奨学金も、すべて貸与であるうえに有利子の奨学金が7割も占めているとして、「これでは無償教育の漸進的導入から逆に遠ざかっている」と指摘しました。
文科省の加藤重治国際統括官は「留保撤回できると判断した」というだけで、まともな説明もできませんでした。
宮本氏は来年度予算の概算要求では給付制奨学金さえ要求していないことを批判。「国際人権A規約の留保撤回を踏まえれば、大学で学ぶことも社会が支えるべきだとの考えに立つのは当然のことだ」と強調しました。田中真紀子文科相は「財源が厳しいので理解をいただきたい」と述べるにとどまりました。