2012年11月7日(水)
紛争の平和解決確認
アジア欧州首脳会議が宣言
【ビエンチャン=面川誠】ラオスの首都ビエンチャンで5日から開かれていた第9回アジア欧州会議(ASEM)首脳会議は6日、国際紛争の平和的な解決を確認する「ビエンチャン宣言」を採択して閉幕しました。
宣言は「いかなる形であれ、国連憲章および国際法と両立せず、国の独立、主権、領土的一体性に反するような武力による威嚇や武力の行使をせず、対話、交渉などの手段により紛争を平和的に解決する」ことを確認しました。
首脳会議は6日午後、地域問題を話し合うセッションで国家間の紛争について論議。野田佳彦首相やフィリピンのアキノ大統領らが、国際法を順守することの重要性を訴えました。
会議後に発表された議長声明も「国連憲章と国際法にのっとった平和、安全、安定の維持と紛争の平和的解決に向けたASEM各国の努力を認識する」として、「さまざまな協力の枠組みにおける東南アジア諸国連合(ASEAN)の中心的役割を強調する」ことを盛り込みました。
ビエンチャン宣言と議長声明は、いずれも東シナ海や南シナ海などには直接言及しませんでした。日本と中国はいずれも、事前の調整で具体的な言及を文書に盛り込むよう求めなかったといいます。
今回の会合には欧州29カ国と日本、中国、韓国などアジア・太平洋地域の20カ国、欧州連合(EU)執行機関である欧州委員会と東南アジア諸国連合(ASEAN)事務局が参加しました。
次回の首脳会議は2014年にベルギーのブリュッセルで開かれます。