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2012年11月3日(土)

井上議員の緊急質問 参院本会議

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 日本共産党の井上哲士参院議員が2日の本会議で行った緊急質問は次の通りです。


 日本共産党を代表して質問します。国民の代表であり、国権の最高機関である参議院において、最も重い問責決議を受けながら、なんらなかったかのように振る舞う総理は、議会制民主主義のもとでは許すことはできません。

 野党時代の民主党の輿石参院議員会長は、この壇上で福田総理問責決議案の趣旨説明に立ち、「総理大臣の問責決議案は極めて重いもの」であるとして、解散・総選挙を求めました。問責決議の重みは与党になっても変わらないはずです。言葉だけ「重く受け止める」というが、実際は軽んじ、何もなかったようにふるまうことはやめ、自らの言葉に責任を持つべきではありませんか。

 日本共産党が野田総理問責決議を提案した最大の理由は、自民党政治を変えたいという政権交代に託された国民の願いを民主党政権がことごとく裏切ったからであります。われわれは、三つの問責理由をあげましたが、決議可決後も、あなたが問責に値することはいっそう明らかになっています。

公約違反の消費税増税

 わが党がまず、問責理由にあげたのは民主、自民、公明3党談合による公約違反の消費税増税です。

 わが党は消費税増税は暮らしも財政も悪くすること、消費税に頼らない別の道があることを訴えてきました。

 法案成立後の世論調査でも92%の国民が「暮らしに影響がある」と答え、悲鳴はいっそう広がっています。民間シンクタンクの試算は、いずれも政府試算よりはるかに深刻な景気への影響を予測しています。この声や景気への悪影響をどう認識しているのですか。

 しかも消費税増税でうみ出した財源を高速道路、巨大港湾などにまわす仕組みが、民自公3党修正で法案に盛り込まれました。同じように東日本大震災の復興基本法でも、3党修正が行われ「日本再生」「全国防災」の名のもとに、被災地とは無関係なものに流用できる仕組みがつくられました。復興予算の流用への国民の厳しい批判の広がりをみても、3党談合政治の害悪は明らかではありませんか。答弁を求めます。

原発再稼働・建設再開を容認

 第二の問責理由は、原発の問題です。

 問責可決後も「原発ゼロの日本」を願う国民の世論と運動は大きく広がり、わが党は「原発即時ゼロ」の提言を発表しました。

 政府も「原発稼働ゼロを可能にする」と口にしました。ところが、財界やアメリカの圧力のもとで原発再稼働や原発建設再開を容認・推進するなど原発にしがみつく姿勢です。これは、政府自身が「過半の国民が原発に依存しない社会の実現を望んでいる」と認めたことと、相いれないのではありませんか。

オスプレイ配備―対米追従外交

 さらに、対米追従外交です。

 問責決議直後の9月9日、沖縄ではオスプレイ配備反対の10万人の県民大会が開かれました。にもかかわらず10月1日、沖縄への配備が強行されました。

 さらに日本全土での低空飛行訓練に関して全国26都道府県、139自治体で配備・訓練に反対する意見書・決議が可決されています。政府の態度は、こうした沖縄や全国の声よりもアメリカを優先するものではありませんか。

 私は、低空飛行訓練ルート下の広島、長野、徳島、高知などを調査し、これまでの米軍戦闘機による傍若無人の訓練ぶりをお聞きしました。これに危険なオスプレイが加わることへの不安や、配備にともなう日米合意があいまいで、何でもありだという批判もお聞きしてまいりました。実際、沖縄では人口密集地・住宅地上空での飛行が常態化しています。これでいったい、国民の安全が守られると考えているのですか。

 以上、問責後も、あなたがどの問題でも国民の願いからますます離れ、総理としての支持も資格も失っていることは明らかです。予算委員会を開くなど堂々と論戦し、争点を明らかにしたうえで、速やかな解散・総選挙で国民に信を問うことを改めて求めて、質問を終わります。


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