2012年11月2日(金)
政権は政治的崩壊状態
首相答弁 志位委員長が感想
日本共産党の志位和夫委員長は1日、国会内で会見し、志位氏の代表質問に対する野田佳彦首相の答弁について感想を聞かれ、「民主党政権が政治的崩壊状態にあり、政権担当能力を失っていることをまざまざと見せられる思いがしました」と語りました。
志位氏は、消費税大増税や電機・情報産業の大リストラ、環太平洋連携協定(TPP)への対応など、どの問題でもことごとく答弁を回避した首相の姿勢を強く批判しました。
このなかで、米軍垂直離着陸機オスプレイ配備をめぐる質問に対し、首相が「米国はオスプレイに関する日米合同委員会合意を順守し、安全性等に最大限配慮している」と答弁したことは「極めて重大」だと強調しました。「日米合意が空証文だったと証明するような答弁です。沖縄の苦しみを無視した心無い答弁です」と批判しました。
また、尖閣諸島問題をめぐって首相が「領土問題は存在しない」という従来の立場を繰り返したことについて、「中国側に主張も反論もできず、自縄自縛に陥っているという指摘にまともに答えられなかった」とのべました。先の党首会談で首相が志位氏に「思考停止になっていたことは反省しなければならない」と述べたことをあげて、「思考停止を認めながら『思考停止』で答弁用紙を読んでいるのでは、打開はできません。『提言』の方向で事態を動かすために力をつくしたい」と表明しました。
復興予算の流用問題については「“日本経済全体の再生がないと被災地の復興はない”という居直りの答弁だった」と指摘。志位氏が求めた「即時原発ゼロ」に対しても首相は「十分な時間が必要」と背を向けたことに言及し、「『十分な時間が必要』とする理由を言わない。永久に原発を続ける“原発推進勢力”だということがハッキリしました」と強調しました。