2012年11月1日(木)
将棋新人王戦決勝・第3局
相穴熊を永瀬が制す
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第2局に敗れた永瀬拓矢五段(20)が31日におこなわれた決勝第3局で雪辱を果たして第43期将棋新人王戦を制しました。これで若手のための加古川青流戦と合わせダブル優勝です。
第3局は改めて振り駒をし、藤森哲也四段(25)が先手に決まりました。戦型は後手四間飛車、角交換の相穴熊となりました。
後手永瀬五段が角を5六に打って3四に引いたのに対し、先手藤森四段は43手目▲5四歩以下馬をつくって対抗しました。
後手は△7五歩(60手目)から角金交換で駒得し、さらに△2七角成(70手目)で馬を作りました。この局面に、立ち会いの森下卓九段は「馬ができたのが大きい。受けにも利いている。永瀬ペース」と指摘します。
永瀬五段は△8四角から△3九角成と2枚目の馬をつくり、形勢は後手に大きく傾きました。
藤森四段は▲9四歩で攻撃の拠点をつくり、▲9三金の勝負手を放ち、必死に攻めました。控室でも「これは勝負になった」の声が上がりました。
永瀬五段は△7六香(98手目)から攻めに転じ、先手陣を攻略しました。
藤森四段は「途中は大変かと思っていたが、熱戦にも持ち込めないで申し訳ない」と語りました。
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