2012年10月31日(水)
「行動規範」へ非公式協議
南シナ海問題 中国、公式は応じず
【ハノイ=面川誠】東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国は29日、領有権争いが続く南シナ海での紛争防止のために、法的拘束力を持つ「南シナ海行動規範(COC)」の策定に向けた非公式協議をタイのパタヤで開きました。中国側は今回も公式協議入りに応じませんでした。
会議後に発表された共同文書によると、双方は「円滑で効果的な対話の継続」で一致。「将来的なCOC採択に向けて、対話と協議の機運を維持し、相互信頼を築くために努力することで合意した」としています。
タイのシハサク外務次官は「ASEANと中国のパートナーシップは、この地域の平和と安定にとって重要な柱の一つだ」と強調。COCの公式協議入りの日程は未定だとした上で、双方が2002年に合意した南シナ海行動宣言(DOC)の完全履行で一致したことを挙げ、「いまは双方が相互信頼を築きつつある過程だ」と述べました。