2012年10月31日(水)
オスプレイ撤去を
沖縄 1町2村で住民大会
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北谷町 800人集う
沖縄県北谷(ちゃたん)町で30日、オスプレイ即時撤去・女性暴行致傷事件抗議北谷町民大会が開かれました。主催はオスプレイ配備に反対する沖縄県民大会・北谷町実行委員会。
約800人の参加者は、シンボルカラーの赤いハチマキを締め、「オスプレイ配備撤回」と書いたプラカードを掲げ、日米両政府に満身の怒りを込めてレッドカード(退場)を突き付けました。
実行委員長の野国昌春町長は「県民の人権は蹂躙(じゅうりん)され続けている。米国政府は沖縄を植民地扱いだ。いつまでわれわれはこのような屈辱を味わわなくてはならないのか。嘉手納基地の爆音に日常的に悩まされるなか、さらに命を脅かすオスプレイ配備など絶対に許されない。自らの人権は自らで守っていこう」と訴えました。
北谷高校1年(15)が、生徒を代表して決意を表明。「私たちの高校は嘉手納基地に近く、先生の声がかき消され、授業が中断される。オスプレイはいつ墜落してもおかしくない。米兵の女性暴行事件は、私たちの身にも起こるのではと恐怖を感じる。『平和と安全のため』と政府は基地を置いているけど、平和のためには基地など必要ない」と訴えました。
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今帰仁村 高校生も訴え
沖縄県今帰仁(なきじん)村で30日夜、オスプレイ配備に反対する村民大会が開かれ、オスプレイ配備と米兵による集団暴行事件への抗議決議を採択しました。
雨のため急きょ屋内で開き、会場のコミュニティーセンターは赤いTシャツや帽子、ゼッケンなどを着用した村民580人で満員。最前列床には赤い小旗を持ったユニフォーム姿の地元・北山高校野球部員と女子児童・生徒合わせて約50人が陣取りました。
與那嶺幸人村長は、オスプレイの強行配備にもっと反対の声を上げようと訴えるとともに、「あきらめず、断固揺るがぬ姿勢を示すことこそ、子どもたちのため、美ら島(ちゅらしま)沖縄を守ること」と強調しました。
石野裕子・婦人会長は「私たちのシマに他国の軍隊が、私たちの税金を使って当たり前のように駐留し、墜落の可能性の高い軍用機で事前通告なしに飛ぶことを日本政府は許可している」と告発しました。
北山高校3年(18)は、沖縄の平和な未来への思いと決意を語りました。
日本共産党の赤嶺政賢衆院議員が激励電報を寄せました。
北中城村 垂れ幕掲げて
沖縄県北中城(きたなかぐすく)村で29日夜、「オスプレイ強行配備に反対・米海軍兵による集団女性暴行致傷事件に抗議する北中城村民大会」が開かれました。約400人が参加しました。
会場の中央公民館ホール舞台正面には、「オスプレイを即時撤去」とともに「米軍基地普天間飛行場を即時閉鎖し無条件撤去すること」「基地の大幅な整理縮小・撤去すること」などと大書した垂れ幕が掲げられました。
「日米両政府の不正を糾弾する大会」(村教育長の開会宣言)では、「全基地の閉鎖・撤去を強く要望する」(村自治会長会会長)、「安心して暮らすには基地撤去以外ありません。沖縄に基地はいりません」(婦人会会長)などの決意表明が相次ぎました。
新垣邦男村長は「あれだけ県民が反対しても強行配備されました。防衛大臣はやったもん勝ちといわんばかり。日米安保をタテに日本政府はアメリカに一言もいわない。村から大きな声をあげていきましょう」と主催者あいさつ。会場は、若者や女性が目立ち、赤いTシャツやハチマキなどを身に着けた村民で埋まりました。
村役場には5日から29日の間に12件のオスプレイ目撃情報が寄せられています。村民大会は、村長を委員長に村内主要9団体でつくる実行委員会が主催。6327全世帯に案内ビラを配布し、防災無線で参加を呼びかけました。