2012年10月29日(月)
今すぐ原発ゼロ世論を結集
全労連事務局長 小田川義和さんに聞く
11・11全国いっせい行動成功へ
「いますぐ原発ゼロへ 11・11全国いっせい行動」の成功に向けたとりくみについて、「原発をなくす全国連絡会」の構成団体である全国労働組合総連合(全労連)の小田川義和事務局長に聞きました。
国会周辺で「100万人大占拠」
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―原発問題をめぐる情勢と「11・11全国いっせい行動」の意義についてお聞かせください。
野田政権は「2030年代に原発稼働ゼロを可能とする」ことをめざすという「革新的エネルギー・環境戦略」(9月14日)すら、閣議決定できませんでした。そのうえ、電源開発は青森県の大間原発の建設再開を決めました。「原発ゼロ」を求める国民世論に逆らう財界やアメリカの強い巻き返しがあったためです。
全労連近畿ブロックが9月24日、関西電力に大飯原発の再稼働中止を求めた際、関西電力側は「原発の推進は国家戦略上の問題でもある」「みなさんは福島、福島といいすぎる」といいました。福島原発事故への反省さえ忘れ去り、原発に依存する電力供給体制に固執する姿勢を示した本音の発言だと思います。
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ここには、政府が「原発ゼロ」を決定できず、原発に依存する姿勢をとっていることが大きく影響していると思います。
しかし、これは、「即時原発ゼロ」を求めて半年も続けている首相官邸前行動や、それに呼応する45都道府県100カ所をこえる行動の広がりに見られる、国民世論との矛盾を深めるだけです。
いま、原発をなくすか、原発に固執するかをめぐって、激しいせめぎあいの状況にあります。したがって、すみやかな原発ゼロを求め、原発の再稼働や新たな原発建設を許さない世論を大きく結集して、政府に原発ゼロの政治的決断を迫っていく行動を起こすことが求められています。それが「11・11全国いっせい行動」なのです。
―全国各地のとりくみは、どんな状況ですか。
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北海道では北電包囲行動、青森県では大間原発のある大間町で「なくそう原発・核燃おおま集会」が計画されています。大飯原発のある福井県では集会、福岡県では「さよなら原発集会」とデモ、広島県では「さよなら原発! 広島ウオーク」など、計画の具体化が各地で広がっています。
私たちがいま、把握しているものだけでも、東京をのぞく46道府県のうち、30近い道府県でこの日、行動が具体化されています。内容は、デモ、集会、宣伝行動が中心です。
―首都圏反原発連合が主催する「11・11反原発1000000人大占拠」がおこなわれますね。
東京でおこなわれる「11・11反原発1000000人大占拠」には、他の団体とともに協力してとりくみ、「国会正門前大集会」「国会周辺ならびに周辺省庁での抗議・占拠」などの行動に積極的に参加します。
私たちは「ただちに原発なくせ」「原発ゼロ」の一点での共同を大事にし、その成功に力を尽くしたいと思います。
これには、首都圏からの参加も考えられているようです。首都圏各県では独自の行動、たとえば、埼玉県では各行政単位で工夫をこらした行動を計画し、神奈川県では、横浜駅周辺でのリレートークの準備が始まっています。そのあと、国会へという声もあります。
―「11・11全国いっせい行動」の成功に向けた決意は。
11月11日は、「原発をなくす全国連絡会」と「ふくしま復興共同センター」が呼びかけている「原発ゼロをめざす意見広告」の新聞掲載日でもあります。この時期、原発事故で被災した福島県から発信するのは、とても大事だと思います。
福島の被災者と連帯し、この日の核となる国会周辺での行動をはじめ、全国各地で「原発なくそう」という気持ちをもっている人たちができるだけ多く参加していただけるようなとりくみにして、全国的な100万人行動として成功させ、福島の声に応えたいと考えています。
「反原発100万人大占拠」
首都圏反原発連合は11月11日、首相官邸前をはじめ国会周辺、永田町・霞が関一帯で大規模行動「11・11反原発1000000人大占拠」を計画し、「原発ゼロへ全国から集まろう」と参加を呼びかけています。
午後5時から7時までおこなわれる国会正面前大集会をメーンに、午後3時から国会周辺や、官邸前、経済産業省前、文部科学省前などで抗議行動を展開。これに先立って、午後1時から国会・霞が関周辺でデモを予定しています。
「反原発1000000人大占拠」は、「原発をなくす全国連絡会」、「さようなら原発1000万人アクション」、「脱原発世界会議」、「経産省前テントひろば」の4団体が協力します。
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