2012年10月28日(日)
炭酸飲料の大型カップ禁止
法廷闘争に
NY
【ニューヨーク=山崎伸治】ニューヨーク市の保健委員会が肥満対策として、来年3月から市内の飲食店や映画館などで、炭酸飲料などの大型容器での販売を禁止したことに対し、レストラン業界や映画館主などの団体がこのほど、撤回を求める訴訟を起こしました。
この禁止措置は、ファストフード店や映画館、劇場、社内食堂などで販売できるソフトドリンクのカップやボトルの容量を最大16オンス(約470ミリリットル)に制限。違反者には罰金が科せられます。ソフトドリンクで摂取するカロリーを抑えることで、肥満を防止するのが狙いです。
提訴したのは、全米レストラン協会、米国飲料水協会など業界団体とニューヨーク州全米映画館主協会、同州ヒスパニック商工会議所連盟など地元経済団体のほか、レストラン従業員の労働組合も加わっています。
原告は禁止措置について「消費者に負担をかけ、中小業者に不当な損害をあたえる」と批判。市保健委員会にはこうした禁止措置を決める権限がないとして撤回を要求しています。
地元メディアによると、市側は「訴訟は予想していたが、(訴えの)根拠がない」(市長広報官)としながらも、「肥満の広がりに光を当てることになる」と受けて立つ構え。ブルームバーグ市長は肥満対策に積極的です。