2012年10月27日(土)
集団的自衛権行使で足並み
民・自幹部 日米共同シンポで
玄葉光一郎外相、自民党の石破茂幹事長らが26日、海外での武力行使を可能とする集団的自衛権の行使へそろって前のめりの姿勢を示しました。都内で開かれた日本経済新聞と米戦略国際問題研究所(CSIS)の共同主催によるシンポジウムでの発言です。
玄葉外相は特別講演で、「私は集団的自衛権(の行使)について強い問題意識を持っている。まずはわが国自身がどのように主体的に防衛力を整備するかが大事」と発言。今年4月に野田佳彦首相が訪米しオバマ米大統領と共同声明を出したことに触れ、「日米同盟の中でわが国がさらなる役割と責任を果たす。弾道ミサイル、宇宙、サイバー、海洋など幅広い分野で安保協力を強化する」と強調し、共同訓練、共同の警戒監視・偵察活動、施設の共同使用を含む日米の「動的防衛協力」を急ぐとしました。
石破氏も特別講演し、「軍隊の規定のない日本国憲法は独立国の憲法とは言えない」と憲法を攻撃。そのうえで、「5年、10年で憲法改正を必ずやる自信はないが、それまでいまのままでいいとは思わない。自民党は、次の総選挙で国家安全保障基本法案を国民の前に提示し審判を仰ぐ。そのポイントは集団的自衛権の行使を可能にする条文を持っていることだ」と述べ、“立法改憲”で集団的自衛権の行使を可能にする意思を明らかにしました。
シンポには前原誠司国家戦略担当相、自民党の林芳正元防衛相も参加。米側からはキャンベル国務次官補、アーミテージ元国務副長官らが参加しパネル討論しました。