2012年10月26日(金)
財界 政府税調に要求
消費税率を10%台半ばに すみやかに法人税減税を
政府税制調査会は25日、第3回会合を開き、地方自治体および経団連、日本商工会議所(日商)、連合、日本税理士連合会から要望を聞き取りました。
経団連は、民主、自民、公明の「3党連合」で強行した消費税率10%への増税にとどまらず、2020年代半ばまでに10%台半ばまで引き上げることを要求。その一方、法人実効税率(現行38・01%)の25%への引き下げを求めました。また、特定大企業に恩恵をもたらす研究開発減税の拡充も求めました。
法人への課税については、現在、復興財源として特別法人税が上乗せされていますが、経団連は「(復興特別法人税が終了する)2015年から検討したのでは遅い」とすみやかな引き下げを求めました。とりわけ地方法人特別税については、その廃止を13年度税制改正で成案するよう要求しました。研究開発減税の拡充についても「最大の課題」として13年度の実現を求めました。
一連の企業向け減税を実施した場合の減収額について、経団連の久保田政一専務理事は「9兆〜10兆円規模になる」と見通しを示しました。
日商も法人実効税率を20%台まで引き下げることを要求。また、税の所得再分配機能を回復させるために導入が検討されている所得税の最高税率の引き上げなどの課税強化について、「避けるべき」だと反対を表明しました。
また、消費税の増税にかかわって議論されている複数税率の導入について、経団連は「単一税率を維持」、日商は「断固反対」として反対の姿勢を明確にしました。