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2012年10月21日(日)

核軍縮の遅れ 懸念広がる

廃絶条約求める国も

国連総会第1委一般討論

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 国連総会で軍縮・国際安全保障問題を扱う第1委員会は8〜16日、各国代表らによる一般討論を行いました。2010年の核不拡散条約(NPT)再検討会議で確認された核軍縮に向けた「行動計画」に具体的進展がないことへの危機感や懸念が表明される一方、行き詰まりの打開に向けた模索もみられました。そうした中、核兵器廃絶条約を求める声も上がっています。(ワシントン=山崎伸治)


 「期待はずれ」「はなはだしく失望した」―第1委員会2日目の9日に演説したアンゲラ・ケイン軍縮問題担当上級代表は、前年の同委員会の議論をめぐって、そうした言葉を耳にしたと指摘。不満を表明するとともに、今年の議論に期待をにじませました。

 第1委員会の議長を務めるインドネシアのデスラ・ペルカヤ国連大使は12日、原水爆禁止日本協議会(日本原水協)代表団と懇談。同委員会での議論について、「核軍縮の話し合いが行き詰まっていることに懸念と失望が広がっている」と特徴付けました。

 多くの代表が討論の中で、軍縮問題を話し合う国際的な常設機関「ジュネーブ軍縮会議」(CD)の議論が行き詰まっていることを指摘。その打開を強調する声が上がる一方で、国連での議論の強化を呼び掛け、軍縮特別総会の開会を求める意見もありました。

 一方で、核兵器禁止・廃絶条約について言及する代表もありました。

 中南米カリブ諸国共同体(CELAC)を代表して演説したチリは、「ジュネーブ軍縮会議」での議論を活性化する必要があると指摘する中で、「核兵器条約の交渉」に言及しました。

 ブラジルは「兵器用核分裂物質生産禁止(カットオフ)条約」といった個別課題での議論が行き詰まるもとで、むしろ「より大きな法的枠組み」である「核兵器条約」を交渉すべきだと主張しました。

 インドネシアは「明確な期限を切った核兵器の全面廃絶のための核兵器条約の交渉」で確実な前進を求めると表明しました。

 また核兵器条約という文言は用いないものの、スウェーデンは「すべての核兵器の全面廃絶のための法的拘束力のある枠組み」が必要だと強調。カザフスタンは「核兵器の全面廃絶だけが、核兵器が使用されないことを保障する」として、「核兵器のない世界の達成に関する宣言」を国連で採択することを提案しました。


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