2012年10月21日(日)
「高齢者に負担求める」
「維新」全国遊説 橋下氏が表明
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橋下徹大阪市長が代表の「日本維新の会」が20日、鹿児島市、熊本市、福岡市の街頭演説会を行いました。「維新」による初の全国遊説で、橋下氏と副代表の松野頼久衆院議員が演説しました。
鹿児島市で橋下氏は、国政の焦点となっている消費税増税や原発問題などにはまったくふれず、「政策がどうかなんてこともそんなに関係がない。体制を変えなければいけない」と表明。「自立する個人、自立する地域、自立する国家。自立を基本にすえた新しい日本をつくる」と声を張り上げました。
そのうえで橋下氏は、「われわれはみなさんに苦しいことも言い続ける」「高齢者のみなさんにも非常に負担を求めます」「それぞれの地域にも負担を求めます」とあからさまに国民と地方に痛みを押しつける考えを表明しました。高齢者負担について橋下氏は、「大阪市なんて、僕が市長になるまで地下鉄もバスも高齢者は全部タダ。こんなバカみたいな政策をずっとやり続けているんですよ」と述べ、これらの切り捨て策を自慢気に語りました。
福岡市では環太平洋連携協定(TPP)問題について「九州では反対の声が強いが…」と切り出し、「僕らが言っているのは『交渉参加』。日本が国際舞台に乗り出して交渉しないでどうするんですか」と推進の立場を強調。農業、地域経済に壊滅的打撃を与えるTPPに反対する世論を敵視する姿勢を示しました。
橋下氏は、大阪で福祉切り捨てや文化団体への補助金削減、職員の思想調査などの強権政治で批判が高まっているにもかかわらず、「改革、改革、改革で、大阪は一筋の光が見え始めております」と言い張りました。