2012年10月17日(水)
普天間のオスプレイ 「通常訓練 始まった」
本土で低空飛行開始の危険も
在沖海兵隊 本紙に回答
在沖縄米海兵隊司令部は、垂直離着陸機MV22オスプレイについて「通常の、計画通りの訓練および飛行運用が始まっている」との見解を明らかにしました。16日までに本紙の質問に回答したもの。同機は普天間基地(沖縄県宜野湾市)への全12機の配備が完了したばかりです。
海兵隊は沖縄への配備当初から“殴りこみ”能力を高めるための本格的な訓練を行っていたことを認めたものです。今後、深夜・早朝での訓練や普天間基地でのタッチ・アンド・ゴー、装備や兵士のつり下げといった危険な訓練が近く実施される恐れもあります。
また、本土での低空飛行訓練について同司令部は「運用上の保安理由により、海兵隊はいかなる航空機に関しても、飛行訓練の日程を含む運用上の情報を公表していない」として、開始時期を明らかにしない考えを示しました。本土での訓練が突然、開始される危険もあります。
米海兵隊はすでに、(1)本土7カ所の低空飛行訓練ルートで年間約330回の訓練を行う(2)岩国基地やキャンプ富士(静岡県御殿場市)にオスプレイ2〜6機からなる分遣隊を派遣し、定期的な訓練を行う―などの計画を示しています。
岩国から普天間基地への移動の際、高知県や愛媛県上空で飛行が目撃されるなど、本土での飛行訓練を想定した動きもすでに出ています。
これに関して森本敏防衛相は16日の記者会見で、米軍は「オスプレイの実際の活動及びそれに伴う必要な訓練を行うための準備を行っている。配備の準備が完了したという通報を受けていない」として、まだ「試験飛行」の段階にあるとの見方に固執しました。