2012年10月16日(火)
原子力規制庁の職員
警察庁出身 16人いた
防衛省からは2人
原子力規制委員会の事務局を担う原子力規制庁の職員に、警察庁出身が16人、防衛省出身が2人いることが、分かりました。日本共産党の吉井英勝衆院議員が同庁に資料要求していたもの。規制庁の森本英香次長は、これまで「消防、警察、あるいは防衛からも来てもらっている」といってきましたが、その人数がわかったのは初めて。規制委員会の会議に傍聴者や記者を監視するために公安警察を同席させていた同庁の警察との深い関係を示しています。
吉井氏資料要求
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規制庁の約450人の職員の大半は、これまで原発を推進してきた官庁である経済産業省の原子力安全・保安院、資源エネルギー庁や、文部科学省、環境省、内閣府原子力安全委員会の出身です。
警備・公安畑出身で前警視総監の池田克彦長官、元警視庁警備部長の黒木慶英・原子力地域安全総括官と、警備・公安警察偏重の規制庁。提出資料によると、警察庁出身者は経産、文科両省以外ではもっとも多い16人にのぼります。全員が「原子力防災専門職」で、原子力防災課に11人が配属されたほか、六ケ所(青森県)、福島第2(福島県)、柏崎刈羽(新潟県)、浜岡(静岡県)、美浜(福井県)の各原子力規制事務所に1人ずつ。
防衛省出身の2人も、原子力防災課に配属。同課ナンバー4の企画調査官と、訓練専門官に就任しています。
環境省は、ナンバー2の次長に、大臣官房審議官を務めた森本氏が就任していますが、ほかに10人。総務課企画調査官、監視情報課長などの要職に就いています。
このほか、国土交通省5、海上保安庁2(元含む)消防庁1。独立行政法人からは、来年、規制庁に統合される「原子力安全基盤機構」(JNES)2、放射線医学総合研究所1。
地方自治体では、愛媛県から地元の伊方原子力規制事務所の安全規制管理官付原子力保安検査官に就任しています。
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