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2012年10月12日(金)

きょうの潮流

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 ブリを漢字で書くと「鰤」。一説によると、師走の12月においしくなるから、といいます。あぶらの乗った寒ブリの季節が近い▼ブリの産地の新潟・佐渡島でいま、新しい名物として売り出し中の料理がブリカツです。ただ揚げればいいというわけではありません。こだわりの料理人の間で、おきてをつくっています▼刺し身にできる新鮮なブリをつかう。米粉をまぶす。米粉は佐渡産の朱鷺(トキ)米のものに限る。味付けはトビウオのだしで…。朱鷺米は、特別天然記念物トキが暮らせる田んぼでつくったお米です。農薬や化学肥料を減らして栽培します▼宿の料理長さんが、ブリカツのおきてを紹介しながら胸を張りました。「そんなわけで、私たちは安心・安全の佐渡島をめざしています。電気も、島の中の発電でまかなっているので原発に頼りませんから」。トキを野に放ち始めて4年。島ぐるみ一市の佐渡市も、「人とトキとが共生できる美しい島づくり」を宣言しています▼佐渡は、本土の柏崎刈羽原発の50キロ圏です。福島の原発事故から4カ月後の昨年7月、市議会は意見書を出しました。原発への依存をおおもとから見直すよう求め、「太陽光、風力、地熱など…を基幹エネルギー」に、と提案します▼宿の若い女将(おかみ)さんが、興奮気味に話していました。「きのう、なにげなく空をみるとトキが飛んでいるじゃないですか。初めてみました。オレンジでもピンクでもない、あのトキ色。きれいでした。命の大切さを教えてくれるようでした」


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