2012年10月12日(金)
「帝国憲法は現存、理解」 → 「ありえない」
批判集中受け 橋下代表主張一変
「日本維新の会」の橋下徹代表(大阪市長)は10日、同会と連携する「東京維新の会」が、戦前の大日本帝国憲法の復活を求める請願に都議会で賛成した問題をめぐり、「大日本帝国憲法の復活なんて一部の特定のマニアの中だけでやっておく話だ」と語りました。請願賛成に「信じがたい」との批判が集中していることを受けて当初の論調を一変させた格好です。
橋下氏は、前日の9日には「党本部の方であれやこれやとは言わない」と容認。請願に示された“現行憲法は無効で大日本帝国憲法が現存する”という特異な考え方についても「そういう理屈も成り立つことは理解している」と語っていました。
ところが、10日の市役所での囲み取材では「大日本帝国憲法復活はどう考えてもありえない」と強調。「日本維新の会」が「東京維新の会」の側から「始末書みたいなもの」を受け取ったことを明かし、「始末書を出すぐらいなら初めからやらなければいい」と突き放しました。
橋下氏は今後の同会との関係についても「こういう問題が起きたことも認識した上で、まずは今井(豊)副代表に見極めてもらい、執行役員会に上がってくれば僕が判断する」と述べました。
一方、石原慎太郎都知事の「現行憲法破棄」論については、「新しい憲法をつくっていくという話だったら、理屈としてはあり得る」などと発言。橋下氏は「日本維新の会」としては現行憲法に定められた「改正手続き」によって改憲を目指すと繰り返しています。