2012年10月6日(土)
オスプレイ 騒音93.2デシベル
「低減」成り立たず
普天間基地(沖縄県宜野湾市)に配備されている米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイの飛来時の騒音が同基地周辺で最大93・2デシベルを記録していることが、沖縄県の測定で5日までに分かりました。同機の騒音について、これまで配備していたCH46ヘリコプターに比べ「おおむね低く、騒音は低減する」としてきた防衛省の説明とのくい違いが浮き彫りになっています。
沖縄県環境保全課によると、93・2デシベルを記録したのは宜野湾市宜野湾に設置している測定局で、2日の着陸時のものです。1日の同市上大謝名(うえおおじゃな)で最大89・2デシベル(着陸時)、4日の同市野嵩(のだけ)でも77・0デシベル(離陸時)を記録しています。
90デシベルは「騒々しい工場の中」、80デシベルでも「地下鉄の車内」に相当します。
防衛省はオスプレイを紹介するパンフレットで、CH46の騒音と比較。転換モード巡航時では2〜7デシベル(騒音最大値)低くなり、着陸時はほぼ同じとする結果を示した上で、オスプレイは「極めて速く、高い高度を飛行することから、その分騒音は低減します」と宣伝してきました。
1〜2日の騒音は、住宅密集地の上を低空・低速で飛来したときに測定されたもので、防衛省の想定は同基地の実態とかけ離れたものです。
4日の離陸時でも航空機騒音の環境基準値である75デシベルを超えています。米軍公表の「環境レビュー」どおりに夜間・早朝訓練が行われれば、騒音被害が広がるのは必至です。
オスプレイは岩国基地(山口県岩国市)やキャンプ富士(静岡県御殿場市)でも訓練が計画されており、これらの基地周辺でも騒音被害をもたらすことになります。
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