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2012年10月5日(金)

きょうの潮流

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 尖閣諸島をめぐり、日本と中国の間に荒波が立っています。思わぬところから、両国に対し「領土問題での混乱は避けてほしい」との注文が出てきました▼国際通貨基金(IMF)です。ラガルド専務理事は、日中の指導者に促しました。世界経済の中で大きな役割を果たすよう求められている両国だから、「寛容の精神」で和解へ努力するように、と▼中国と日本は、アメリカに次ぐ世界2位、3位の経済大国です。両国の関係もさま変わりしています。たとえば貿易です。2000年、日本の輸出額に占める中国向けの割合は6%あまり。4番目に多い輸出先でした。しかし、昨年はほぼ2割で一番多い▼2000年に3割近くを占め1位だったアメリカ向けは、昨年は半分の15%あまりに減って2位です。昨年の日本の輸入も、中国からが2割を超え、アメリカからの8%台を大きく引き離しています▼深まる経済関係は、日本の行方も考えさせます。2けた台の経済成長を続けてきた中国の市場に、どこまで頼っていいのか。日本でも、がむしゃらな高度成長は環境の破壊や財政難、他国との貿易紛争を引き起こしました。中国が、より地に着いた成長をめざしてもおかしくありません▼領土の紛争を解決して中国との交流を重んじつつ、日本は日本で輸出頼みから内需の盛んな国に変わらないと、いよいよ底割れです。そんなとき、消費税の増税や低賃金の雇用野放しなど、内需先細りの政策に熱心な政府。外交も経済も、混乱しています。


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