2012年10月2日(火)
野田第3次改造内閣発足
消費税増税メンバーが要職
野田佳彦首相は1日、第3次改造内閣を発足させました。消費税大増税の強行に対して参院で問責が決議されたにもかかわらず、前原誠司前政調会長を国家戦略担当相(経済財政担当兼務)、城島光力前国対委員長を財務相に据え、岡田克也副総理を留任させるなど消費税大増税路線を支えるメンバーを要職に起用しました。
米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイ配備などを強力に進める玄葉光一郎外相、森本敏防衛相は留任。各党協議で比例定数削減を主張してきた樽床伸二前幹事長代行は総務相、代表選で首相の再選を支援した田中真紀子元外相は文部科学相、田中慶秋党副代表は法務相兼拉致担当相に当てました。原発再稼働や「原発ゼロ」の閣議決定見送りにかかわった枝野幸男経済産業相は続投、細野豪志党政調会長から代わる環境相兼原発事故担当相には長浜博行官房副長官が就きました。
民主党代表選で争った原口一博元総務相、赤松広隆元農林水産相、鹿野道彦前農水相の起用はなく、首相を支持した顔触れで固めました。
内閣の改造は1月、6月に続き、今年に入って3回目。前回から4カ月足らずで18の閣僚枠のうち10ポストを交代する大幅改造となりました。野田首相は閣僚名簿発表の記者会見で、改造の理由を「政府・与党の連携を一層深め、内閣の機能を強化するため」とする一方、これまでの内閣について消費税増税を成立させ、「大きく改革の一歩も二歩も踏み出せることをつくり出した内閣であった」と述べ、国民の批判を無視する姿勢を示しました。