2012年9月28日(金)
「富裕層に増税を」
緊縮反対 ギリシャでゼネスト
【ロンドン=小玉純一】財政が破たんしたギリシャで26日、賃金や年金の切り下げなど政府が進める緊縮策に反対して24時間のゼネストが実施されました。サマラス政権が6月に発足してから初めて。官民二大労組が呼びかけました。交通機関の停止や運航の遅れ、公的事務所や商店の業務停止、学校の休業などとなりました。
月給が1600ユーロから1100ユーロに下がった地方公務員のコントウリさん(49)は「夫が失業した。やりくりできない」とロイター通信に語りました。
労組は、富裕層の脱税阻止と富裕層への増税、公的債務の一部不履行を主張しています。
首都アテネでは7万人がデモ行進。参加者は「欧州連合(EU)・国際通貨基金(IMF)・欧州中央銀行(ECB)=トロイカには服従しない」「EUとIMFは出ていけ」と叫びました。一部参加者が火炎瓶を投じ、治安部隊が催涙ガスを放ちました。
緊縮策は欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)の対ギリシャ融資のひきかえです。EU・IMFと欧州中央銀行(ECB)の3者(トロイカ)とギリシャ政府は、次の310億ユーロ分の融資実施へ向け、120億ユーロの追加緊縮策を協議中。大半を賃金と年金・福祉手当の切り下げで充当するとみられ、与党3党間の協議も難航しています。