2012年9月24日(月)
日中国交正常化40周年記念
式典、事実上の中止
【北京=小寺松雄】北京の日本大使館は23日、今月27日に北京の人民大会堂で開かれる予定だった日中国交正常化40周年記念式典が「当面延期」となったと明らかにしました。記念式典は29日の国交正常化条約調印40年に合わせて計画されていたもので、事実上の中止とみられます。
主催者の中日友好協会(会長=唐家璇元外相)が同日、日本大使館に連絡してきました。主催者側は「日本が『島購入』で中日関係を損ない、国交正常化40周年の雰囲気を壊した」と説明。今月の日本政府の尖閣諸島(中国名・釣魚島)国有化への対抗措置であることを認めました。
中国政府は日本の国有化決定直後から「必要な措置をとる」(洪磊副報道局長)と言明。その後、中国側の日本訪問中止や日本からの訪中団取りやめが相次いでいました。
27日の式典は「40周年の中核行事だけに、規模を縮小しても実施されるのでは」(日中外交筋)との見方が一般的でした。
全国的な反日デモは19日以降起こっていませんが、中国側は温家宝首相が20日、訪問先のブリュッセルで「釣魚島問題では少しも譲歩せず、有力な措置をとる」と表明するなど、軟化姿勢は見せていません。