2012年9月20日(木)
声上げ民主主義の土台を
官邸前 「困っちゃう人々」行動
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「税金は金持ちから取れ!」「弱者を切り捨てるな!」―。貧困問題に取り組む人たちでつくる「このまますすむと困っちゃう人々の会」は19日、首相官邸前で訴えました。毎週水曜日に行われる同行動。10回目となる今回は、70人が参加しました。
政治経済研究所の北村浩主任研究員は、民主党代表選や自民党総裁選にふれ、「社会保障のために消費税を上げるというけど、肝心の中身について具体的なことを話さない」と批判。「誰が官邸の主になっても、ぼくらが声を上げ、法律や政策につなげていくという民主主義の土台をつくっていかなければならない」と訴えました。
全国商工団体連合会の長尾桂子さんは「消費税増税法は成立してしまったけど、宣伝行動などで怒りの声がますます大きくなっているのを感じる。それを増税阻止のエネルギーにしていきたい」と話しました。
「『生活保護は恥じゃない』という訴えに衝撃を受けた」と話すのは、ライターの八朔太郎さん(47)=東京都目黒区=。8月に行われた生活保護に関するデモに参加しました。「私は生活保護を利用していないけど、声を上げないと『生活保護は権利』という社会から『お恵み』という社会へ逆戻りしてしまう」と強調しました。
日本共産党の井上哲士参院議員が参加。「国は生活保護と最低賃金に対立を持ち込んで分断を図ろうとしているが、世界的な潮流からはずれている」と指摘。「人間らしい尊厳を持って生きられる社会にすることが経済の立て直しにもつながる」と述べました。民主党の議員も参加しました。