2012年9月2日(日)
「維新」政治 財界のため
大阪でシンポ開く
思想・文化を中心とした雑誌『季論21』編集委員会がよびかけた「橋下・『維新』を考える」シンポジウムが1日、大阪市北区で開かれました。
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編集委員の鰺坂真関西大学名誉教授が主催者あいさつしました。
石川康宏神戸女学院大学教授が「橋下『維新』がやりたいこと」、久田敏彦大阪教育大学教授が「大阪の『教育改革』が問いかけるもの」、望田幸男同志社大学名誉教授が「『ハシズム』とナチズムの間に立って」と題して報告しました。
石川氏は、「二大政党」が破綻し、行き詰まりを強権的に打開する橋下氏が財界、米国のための政治を進めるためにやっていると告発。一方で、官邸前で抗議する人たちが主権者らしく語っているとして、「フェイスブックなどで市民が自立した判断力と発言力を高めていくべきです」と強調しました。
久田氏は、橋下氏らが強行した教育関係条例の問題点を解明。これまでの「競争と強制」の教育を「民意」に名を借りた政治権力による教育支配を実現し、「上意下達」の教育システムを確立することによって、推進しているもので、教育でも「第三極」になりきらないとのべました。
望田氏は、橋下氏は「右」からの現状打破論を唱え、ヒトラーが“敵”をつくって選挙でのし上がり、民衆を翻弄(ほんろう)してきたのと異なり、「上」からの権威主義的な反動をよりどころとし、ナチス運動のインパクトはもちえないと語りました。
日本共産党の宮本岳志衆院議員が参加し、発言しました。