2012年9月1日(土)
点数主義でなく人としての教育を
橋下教育「改革」を告発
大阪弁護士会 日弁連が集会
橋下・「維新の会」が教育への首長の権限を強化する全国初の教育関係条例を大阪府・大阪市で強行・施行したもとで、日本弁護士連合会と大阪弁護士会は31日、「どうなる、どうする、大阪の教育」を考える集会を大阪市内で開きました。市民ら120人が熱心に話し合いました。
大阪弁護士会は、橋下徹大阪市長らが押し通してきた「君が代」起立強制条例、教育行政基本条例、府立学校条例について違憲・違法の恐れが強いとし、会長声明を発表してきました。
畠田健治大阪弁護士会副会長の開会あいさつ後、同弁護士会子どもの権利委員会の足立啓成委員が各条例の内容と問題点を報告。生徒、保護者、教師が「3年連続定員割れの府立高校を統廃合するのはダメな学校、ダメな生徒を無理やりつくり、排除していくもの」(府立高校生)、「学校選択制はありがた迷惑」(保護者)と告発しました。
池田知隆元大阪市教育委員会委員長、大阪市の「熟議・学校選択制」公募委員の大前ちなみさん、大阪弁護士会憲法問題特別委員会の藤木邦顕副委員長がパネル討論。「橋下教育『改革』は教師を学力の引き上げに専念させ、人間として子どもたちと向き合うことを奪っていく」(池田さん)、「選択制で学校が淘汰(とうた)されていくことが本当に教育をよくするのかという危機感がある。市民の側からの発信を続けていきたい」(大前さん)、「学校は子どもたちのためにあり、教育は不当な支配に屈してはならないとの原点で弁護士会として意見を言っていく」(藤木さん)と発言しました。
枚方市の女性(70)は「橋下市長のもとで教師や公務員の人権が奪われています。学力テストの点数主義より集団のなかでいろんな人たちと学び合うことが本来の教育です」と話していました。