2012年8月31日(金)
「慰安婦」否定暴言 撤回を
党大阪市議団 橋下市長に申し入れ
「不見識極まる」
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旧日本軍「慰安婦」をめぐり、強制はなかったとする橋下徹大阪市長の暴言に対し、日本共産党大阪市議団は30日、「不見識極まる」と発言を撤回するよう申し入れました。
橋下市長は「軍に暴力や脅迫をうけて連れてこられたという証拠はない。あったというなら韓国に出してもらいたい」「(慰安婦制度が)当時の時代においてどういうものだったか議論しなきゃいけない」と強弁し、国内外から厳しい批判が寄せられています。
「慰安婦」問題をめぐっては1993年、旧日本軍の関与と強制性を認め、「おわびと反省」を表明した河野洋平官房長官談話が出され、98年には国連で、「慰安婦」は事実上の奴隷であり、「当時ですら、奴隷制を禁じた習慣的国際法に違反する」との報告書が採択されています。
申し入れは、これらを指摘するとともに、2010年10月に市議会で「慰安婦問題の真相究明を行い、被害者の尊厳回復」へ「誠実に対応」するよう国に求める決議が採択されていると紹介。国内外の到達を否定し、旧日本軍の犯罪行為を免罪し、人間としての名誉と尊厳を著しく傷つけられた被害者の心を踏みにじり、「市長として不見識極まる」と批判しています。
北山良三団長、山中智子幹事長、井上浩政調会長が訪れ、「近隣諸国との関係を悪化させ、議会決議にも反する」と強調。秘書部長が応対し、「市長に伝える」と答えました。